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長距離格安エアアジアX、2016年に欧州線再開へ

記事の概要

エアアジア・グループのトニー・フェルナンデスCEOは、グループ内のエアアジアXが2016年に欧州線を再開し、さらにアメリカへの就航も計画していると明らかにした。

これに関連して、エアアジアX19日、エアバス社との間でA330-300型機25機の購入契約を締結した。契約額は60億ドルで、2015~19年の間に機体の引き渡しを行う。

フェルナンデスCEOは中東のドバイをハブに世界中にネットワークを広げているUAEのエミレーツ航空を挙げ、エアアジアが東南アジアのエミレーツを目指すと述べた。

元の記事を読む→ 【2013年12月24日:Response

エアアジアの長距離部門、エアアジアX

日本からは撤退したエアアジアですが、イケイケドンドンで拡大中です。

東南アジア最大の格安航空会社(LCC)エアアジア・グループ。今年はフィリピンのゼストエアを傘下に収め、フィリピンでも例の赤い制服のCAが活躍中です。

エアアジアXはエアアジア・グループの中で長距離便を担当する格安航空会社です。近距離はエアアジアとかゼストとか各国内を中心に運行。それ以外の長距離はエアアジアXが運航するという住み分けです。

長距離路線をさらに拡大か?

近距離と長距離をどこで分けるの?って話ですが、飛行時間4~5時間が境目ってとこだと思います。

エアアジアX就航都市

上の地図ですが、赤のクアラルンプールがエアアジアXの拠点です。そこから青の都市に路線を就航させています。東京は7時間40分、台北は5時間くらいだと思います。

距離が違うと使用する機材も違います。エアアジアは所有する機材のほとんどが中型機のエアバスA320です。ピーチとかジェットスター・ジャパンとか日本のLCCもA320を使っています。

これに対して長距離を担当するエアアジアXは、同じくエアバス社の大型機A330を使っています。今回、2019年までにA330を25機購入する契約を結びましたので、エアアジアXは路線をさらに拡大するということでしょう。

クアラルンプール経由でヨーロッパへ!

元記事の中で「欧州線を再開し」とありました。実はエアアジアXはクアラルンプールからロンドンとパリに就航していました。しかし、燃料費の高騰などから2012年に運行を休止し現在に至ります。

なぜ再開するのかが書かれていないのですが、東南アジアでの航空需要の高まり、中間層の所得向上などから採算の見込みが立ったってなとこでしょうか?

いずれにしても我々日本人にとっては良いニュースです。将来的にはエアアジアXを使ってクアラルンプールでヨーロッパやアメリカに格安で行けるようになるのかもしれませんね。

ところで、なんでサウジアラビアのジェッダに飛んでるんだって思いません? ご存知のとおりマレーシアはイスラム教徒が多く、人口の6割に及びます。このため、イスラム教の聖地であるメッカへの入り口であるジェッダへの渡航者が多いんです。

今年の9月にマレーシアに行ってきたのですが、クアラルンプールのイスラム博物館に大昔に海を渡ってメッカに巡礼に行く船旅の苦労を伝える展示物がありまして、かなり興味深く見させてもらいました。かつては船で、今はエアアジアXで。巡礼の旅も時代とともに変わります。